神前式と言えば、白無垢に綿帽子の花嫁姿と紋付羽織袴姿の花婿が三々九度を交わす日本の代表的な結婚式のイメージがあります。
現在はいろいろなスタイルの結婚式が登場していますが、その中で神前式をオススメしたいのはこんなカップルです。
和テイストや伝統的なものが好き
日本の古式ゆかしい伝統や和が好きな人にオススメなのが神前式です。
雅楽の音色が鳴る中、巫女や神職によって進められる儀式は日本古来の伝統をそのまま表現する場でもあります。
新郎新婦が夫婦になる誓いを読み上げる誓詞奏上の後、2人の門出を祝って雅楽の調べに合わせて踊る巫女の姿は古来から続いた日本の神聖な儀式そのものです。
現在では簡略化されている儀式や指輪の交換のように新たに付け足された儀式もありますが、基本的には伝統を継いだ形で行われています。新郎新婦の衣装にも使われている白、赤、黒などの日本の結婚式の色が重んじられているのも神前式ならではです。
ブーケなどの小物も和風にまとめてオシャレにできるのも新しい魅力と楽しみ方と言えます。
ドレスより着物のほうが似合う
神前式では、男性は紋付羽織袴、女性は白無垢を着ます。どちらも和服の最上級の正装です。
女性なら首が細く、なで肩で肌が白く顔の彫りがそれほど深くない和の顔立ちなら、洋風のドレスより着物の方が映えるでしょう。
文金高島田の髪に綿帽子を被れば、日本女性らしい奥ゆかしさや初々しさ、清らかさのある花嫁になります。
角隠しや黒の引き振袖も凛とした美しさを引き立たせます。
白は生まれ育った家から出て真っ白に生まれ変わる様を、黒は嫁いだらどこにも誰にも染まりませんという花嫁の決意を示す色です。
もともと武家の婚礼衣装だったことから、覚悟を持って嫁ぐ意味を持ちます。
一番大切なのは、2人が和装で結婚式をしたいという気持ちです。
ドレスよりも着物を着たいという花嫁の気持ちが表情をさらに美しくし、それを見つめる花婿の表情もやさしくなることでしょう。
参列者に高齢のゲストが多い
参列者に高齢者が多ければ、結婚は2人だけのものではなく家と家との結びつきという考え方がより強くなります。
神前式で行われる三々九度は盃を重ねて家同士の絆を固くするために行われるように、人との繋がりを大切にする心を尊ぶ和の心と昔ながらの日本人らしさを感じさせてくれる神前式は、若い世代には新鮮に、高齢の世代には親しみを感じさせてくれます。
自分達の世代は生家で花嫁姿を整えて嫁いで行ったという思い出を重ねる人もいるかもしれません。
また、親族が見ている前で玉串礼拝のような、玉串に2人の心を乗せて神に捧げるなどの儀式を執り行うことで夫婦としての絆をより深くしていきたいという誓いが強くなります。
世代を超えて参列者の祝福を受けられる、皆の心が1つになるのが神前式だと言えるでしょう。